ちょっとしたハイキング気分で
行き方➀港の見える丘公園へフランス山から登ってみる
港の見える丘公園の展望デッキを目指すなら、ぜひフランス山を散策してからがおすすめ。元町中華街駅5番出口「元町口」を出て、右に曲がりそのまま横断歩道を渡ると、港の見える丘公園のフランス山側の入り口です。階段が何箇所かあり、長い階段をひたすら上りフランス山を上っていきます。すると旧フランス領事館・官邸の遺構と風車がある広場が見えてきます。その先には展望台へと続く、木でできたスロープのようなデッキが見えてきてまっすぐ進むと、目の前が開けてきて、港の見える丘公園の展望台に出ることができます。ちょっとしたハイキングのような感じですが、横浜港の海の青さと真っ白なベイブリッジが見えたときの感動はひとしおです。展望台からはベイブリッジがとてもきれいに見え、多くの人が写真を撮ったり、談笑したり、お弁当を食べたりしています。地元の人にも、観光客にも愛されている公園です。
山手の街並みを感じながら
行き方➁山をエレベーターで一気に登って、山手本通りから行く
足が不自由な方や、ベビーカーでお越しの方は断然こちらの行き方をがおすすめ。みなとみらい線元町・中華街駅6番出口「アメリカ山公園口」のエレベーターまたエスカレーターで一気に山を登ることができるので、とても楽ちん。基本的に山手散策のときは、このエレベーターを利用するとアクセスしやすいです。エレベーターで屋上までつき、ドアが開いたらもうそこはアメリカ山公園。バラやマリンタワーを見ながら公園を通り抜け、外国人墓地を右手にして、山手本通りを左に曲がりまっすぐ道なりに歩いていくと、港の見える丘公園の正面口が見えてきます。
春と秋にはローズガーデンが見ごろ!バラの香りにつつまれて
港の見える丘公園は横浜一のバラの名所。優しいピンク色のはまみらいや、クリームイエローがかわいらしいのローズ・ヨコハマをはじめ、ローズガーデンを中心に港の見える丘公園では約110種1,300株のバラが楽しむことができる。春と秋には見ごろを迎え、ローズガーデンのバラが咲き誇り、一帯によい香りが充満するそう。季節によって違う花も楽しむことができるし、山手散策にはかかせない公園。ぜひこの場所で癒されてください。
ロマンチックなお庭
山手の西洋館のひとつ、横浜市イギリス館のほうまで歩いていくと、たくさんの人が木陰に座り、スケッチブックを広げ、絵を描いてらっしゃる風景が目に入ります。周りをお花に囲まれた横浜市イギリス館は、まるで映画にでてくるようなベストなロケーション。イギリス館と山手111番館の間にある噴水広場は、とてもメルヘンチックで、ヨーロッパにいるかのような気分になります。まっすぐと階段状につくられた噴水からは水が流れ、ジグザグに配置された階段を下りながら、草木を楽しむことができます。ウェディングで使うこともできるそうです。なんてロマンチックなのでしょうか。
1862年9月に起きた生麦事件など、攘夷派による外国人殺傷事件が相次いだため、フランスは横浜居留地に住む自国民の保護と居留地の防衛を目的に、イギリスとともに軍隊の駐屯を決定しました。1863年6月下旬にフランス海兵隊が横浜に到着し、山手居留地185番に駐屯を開始。撤退するまで約12年間駐屯を続けました。これがフランス山と呼ばれるようになった由来です。ちなみに高台のほうは、イギリス総領事公邸が建てられ、高台一帯は「トワンテ山」と呼ばれていました。イギリス陸軍第20連隊が駐屯していたので英語の20「twenty」が由来となっていると言われています。
※注意※
公園を管理する横浜市では、横浜みどりアップ計画の「都心臨海部の緑花による賑わいづくり」を平成30年度までの5ヵ年で整備をすすめていくそう。そのため平成27年11月~平成28年3月末までイギリス館前のローズガーデンと沈床花壇は緑化工事のため閉鎖される。バージョンアップしてさらに魅力的になった港の見える丘公園に早くお目にかかりたい。(取材時期は2015年10月下旬です)